当院では、大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)を行っています
TAVIのご依頼・ご相談
循環器内科 三浦 (37826)もしくは桐山 (37829)、予約センターにご連絡下さい。迅速に対応させていただきます。
弁膜症外来:火曜午後・木曜午後
(急を要する場合はこの限りではありません。お気軽に上記にご相談ください。)
TEL:03-5800-8630(予約センター)
TAVI担当
当院循環器内科
安東 治郎, 小寺 聡, 三浦 瑞樹, 桐山 晧行
当院心臓外科
山内 治雄, 安藤 政彦
大動脈弁狭窄症について
超高齢化社会おいて、大動脈弁狭窄症は高齢者を中心に増加傾向にあります。大動脈弁狭窄症は重症化するまで自覚症状が出現しにくいため、症状が出現した場合には病状が非常に進行した状態で、治療を行わなければいけない状態にある可能性があります。
自覚症状が出現し、侵襲的治療が必要となった患者様において、高齢である場合、特に既往に開心術を施行している場合、心不全の状態が悪く手術リスクが高い場合、手術への体力が落ちてしまっており手術には耐えられないと判断された場合 (Frail)等、心臓外科手術による治療が困難であることも多くあります。
現在、大動脈弁狭窄症に対する標準的な治療としては開胸を伴う外科手術が原則ですが、このような心臓外科手術が困難な患者様に対して、欧米では2002年より経皮的大動脈弁植え込み術 (Transcatheter Aortic Valve Implantation; TAVI)が開始され、良好な成績が得られております。
この治療は、大きな開胸を必要としないカテーテルという管を用いた新しい治療法で、外科手術と比べ体の負担が少ないというのが特長です。本邦でも2013年10月から治療可能となりました。
当院には心臓の構造的疾患 (SHD)を治療対象とする”ハートチーム”があり、Interventional Cardiologist、心臓外科医、エコー医、麻酔科医、看護師、ME、放射線技師等で個々の患者様の治療方針を毎週検討し、患者様にとって最も適切な治療法をチームで決定する方針としております。当院のハートチームでは、国内・海外の先進施設でトレーニングを受けたメンバーもおり、万全の体制をとっております。また、施行にあたっては学会より厳しい施設基準があり、全国すべての病院で施行できるものではありません。当院は2015年より施設認定を受け、ハートチーム一丸となって患者様ファースト、安全なTAVI治療を遂行しております。緊急症例にも対応しております。
ハートチームメンバー
紹介からTAVI施行・退院までの流れ
STEP1 初診外来
診察に加え、採血・レントゲン・心電図・心エコー検査などスクリーニング検査を行います。
重症大動脈弁狭窄症の疾患・利用について説明をさせて頂き、治療をご希望・ご検討させる方は検査入院を予定さえていただきます。
緊急性を有する場合は、ご連絡いただき、外来を挟まず、準緊急で直接入院していただくこともあります。
STEP2 検査入院
CT検査、呼吸機能検査、カテーテル検査など必要な精密検査を行います。また呼吸器疾患・脳血管疾患を併発している方は、大学病院・総合病院の強みを生かし、他科に診察・評価していただきます。その上でハートチームメンバーで患者様に最適な治療について相談させていただきます。治療に対するご本人・ご家族のご希望もお話聞かせていただき、治療法の選択に前向きに組み入れさせていただきます。TAVI、外科手術、保存的加療 (薬物療法)のいずれか最善の治療を提案させていただきます。
STEP3 TAVI治療
ハートチーム一丸となって万全の体制で臨みます。
STEP4 術後
手術後1晩は重症病棟にて管理させていただき、順調であれば翌朝から一般病棟転床、食事、リハビリ開始となります。心不全合併なければ術後早期 (4日から1週間)の退院を目指します。
STEP 5退院
TAVIに関する学術活動
当院では、国内外での学会発表や英文誌への論文投稿も医師の務めと考え、積極的に行っております。