入院診療のご案内
急性心筋梗塞や大動脈解離、急性心不全、重症肺塞栓症などの重症心疾患の患者様が来院された際には、入院棟A棟4階のCCU(coronary care unit、冠動脈疾患集中治療室)にて 病状が安定されるまでの急性期治療を行います。
循環器内科常勤医・中堅医師5名と研修医3-4名で構成されるCCU専任チームを配備し、冠動脈疾患・不整脈・重症心不全各専門チームと連携をとりながら治療にあたっています。夜間・休日もCCU専任の当直を置いています。また心臓外科、救急部やその他の各科とも協力し、患者様の心臓・大動脈だけでなく全身の状態に配慮しつつ治療を行っています。
経験を積んだ看護師が各々患者様1-2人を担当し、緊迫した現場でも心のケアを忘れないように心掛けながら、きめ細やかな看護を実践しています。他にも病棟薬剤師・臨床工学士などのスタッフが協力し、チーム医療を行っています。
各病室は広いスペースを確保し、人工呼吸器や人工透析、持続的血液透析濾過法(CHDF)、大動脈バルーンパンピング(IABP)、経皮的心肺補助装置(PCPS)などの各種機器を用いた治療も迅速に行えるようになっています。
急性心筋梗塞の患者様に対する緊急カテーテル治療や、大動脈解離等の患者様に対する緊急手術も24時間対応しています。
ナースステーションからは 患者様の状況を常に把握できるような見通しのよい配置となっています。
一方、病状が安定してこられた患者様のための個室タイプの病室もあり、より落ち着いた環境で治療を受けて頂けるようになっています。
CCU滞在期間は病状により1日~数週間と様々です。入室された当初は血圧・脈拍数・心電図・血中酸素濃度などのモニターをつけさせて頂くことがあります。これは容態の変化を迅速に察知し対応するためのものです。また心臓の負担を最小限にするため 安静を保って頂いたり、酸素投与や点滴治療を行ったりします。血液検査や心電図、胸部X線など普段検査室で行う検査も ほとんどベッド上にて行うことが出来ます。
心臓疾患と診断され集中治療室での治療を受けられるのは 患者様にとってもご家族にとっても不安や緊張の大変強い状況です。病状や治療についての説明を随時行い、精神的ストレスの軽減に努めています。ご不明な点はスタッフにお尋ね下さい。
2018年1月新入院棟B 5階に高度心不全治療センターがオープンしました。当院は重症心不全の“最後の砦”として、最高レベルの心不全診療を行うべく、心臓外科・循環器内科の緊密な連携の元、専門知識や技能を持つ看護師、技師等とハートチームを形成し、日夜最善の診療を行うことを心がけておりますが、名実ともにその中核となるセンターになるものと自負しております。