循環器内科の研修は、1年目の市中病院で1ヶ月半、2年目に東大病院CCUでの研修を2か月させて頂きました。1年目の市中病院では研修した時期が冬であったこともあり、虚血性心疾患の患者さんが救急車で搬送されてくることが多く、緊急カテーテル検査・治療となることが頻繁にありました。循環器疾患は病状がダイナミックに変化し、緊急性の高いものが多く、そこに薬物やカテーテル治療で治療介入をしていくというのは非常に面白く、循環器内科を志すきっかけとなりました。
当院の循環器内科研修では、2年目はCCUを研修することになっており、一般病棟では診ることができない、状態の不安定な患者さんを担当することになります。循環作動薬だけでなくIABPやPCPSといった機械的補助循環が必要な場面も多く、これらのマネジメントについて学ぶことができます。疾患としては心筋梗塞や大動脈解離、肺塞栓症などのメジャーなものも多いですが、心臓移植が考慮されるレベルの重症心不全が他院から搬送されてくることも多く、東大病院ならではと言えます。補助人工心臓埋込みまでの期間、状態を安定化させるのは循環器内科の役割であり、重症心不全を診れるというのは、東大病院でCCU研修をする大きなメリットだと思います。
循環器内科に少しでも興味のある皆さん、是非当院の循環器内科、CCUを研修して、循環器内科診療の面白さ、奥深さに触れて頂ければと思います。
(2013/07 豊田 真之)
私は、東京大学医学部付属病院で二年間初期研修を行い、三年目より公立昭和病院で後期研修をしております。東京大学病院では、一般病棟・CCUの両方で研修を積み、また最新の研究トピックを学ばせて頂き、臨床・研究の醍醐味を知る機会を得ました。現在の後期研修では、日々、カテーテルやエコーの検査・治療を行っている一方で、当直中に入院となった患者さんを自らが主治医となり入院治療をし、その後外来でフォローするといったように、臨床中心の生活を送っております。まだ、循環器の道を選んで間もない身ですが、日々新たな疑問が生まれており、そこから研究のテーマをみつけ、さらに臨床にフィードバックが出来ればと考えております。循環器内科は忙しくはありますが、臨床・研究ともに魅力にあふれており、他科の先生からも患者さんからも頼りにされる非常にやりがいのある科です。東京大学循環器内科医局という恵まれた環境で研鑽することで必ずや充実した医師としての生活が得られると確信しております。
(2013/07 沼田 玄理)
循環器内科は対象とする疾患が急性期から慢性期まで多様にわたり、最も患者人口の多い領域の一つです。一分一秒を争う救命現場では迅速かつ的確な判断、そして高度な技術が求められる一方、慢性疾患の管理においては幅広い知識だけでなく、患者さんを全人的に診る姿勢も求められます。また、幅広い疾患を対象にしているからこそ、研究課題も豊富で非常にやり甲斐があります。このように臨床と研究の双方が充実している点が、自分にとっては最大の魅力です。まずは専門性の高い臨床を学びつつ、現場で感じた疑問や課題を将来の研究に活かしていきたいと思います。
東大病院の循環器内科は臨床, 研究, 教育の3点全てが充実しており、循環器を学ぶ者にとってはこの上ない魅力的な環境です。志望科や医局をまだ決めていない学生や若手医師の皆様、ぜひ当科で共に学び、新たな医学・医療を切り開く有意義な仕事をしていきましょう!
(2013/07 候 聡志)
私は東大病院で2年間の初期臨床研修を行い、後期研修は循環器の専門病院である心臓血管研究所付属病院で行いました。後期研修の3年間は、上司や先輩の厳しい指導のもとで、循環器の診療の傍ら、連日カテーテル検査・治療に携わる日々を過ごしました。重症な疾患の治療に難渋したり、心肺蘇生した患者さんが歩いて笑顔で帰っていく姿を見たりするなかで、循環器の臨床の奥深さと尽きない魅力を感じました。3年間という短い後期研修のあと、まだ専門病院に残って臨床能力やカテーテルの技術を磨きたい気持ちはありましたが、大学院へ進学することを選択しました。
院生として戻った東大病院での一年目は一般病棟とCCUを担当しました。当院循環器内科では重症心不全の患者さんを全国から紹介いただいており、内科的治療に抵抗性で心臓移植より治療法が他になく、移植待機までに補助人工心臓装着を余儀なくされる方も多数いらっしゃいます。そのような方の治療に関わることで、元気になって帰られる姿を目の当たりにできることは、他の施設では経験できず、当院で研修することの大きな魅力です。
また東大循環器内科では、より多くの患者さんの治療のため、基礎研究、臨床研究を活発に行っています。院生の二年目からはカテーテル、心エコー等のdutyを行いつつ、基礎・臨床研究を実際に行います。普段、臨床で向き合う疾患の理解をさらに細胞、蛋白、遺伝子レベルまで深め、そこで得た新たな知見を再度臨床レベルへ還元することは、臨床の発展に不可欠であるのみならず、一人の医師として臨床を行う上でも、目の前の疾患に対し新たな理解を持つことができます。
このように東大病院循環器内科では専門的な臨床と基礎・臨床研究ともに行うことができ、循環器疾患はもちろん、医学全般についても深く学ぶことのできる環境です。
もし、循環器内科を専門として考えているなら、是非これから一緒に学び、よりよい先進的な医療を創造し実践していきませんか。
(2013/07 小山 雄広)
私は研修医2年目のときに当院循環器内科をローテートし、疾患への興味はもちろん、指導医の先生方の持つ理想の高さと探究心に心動かされ当科へ入局しました。
初期研修終了後、3年間は日本赤十字社医療センターで専門研修を積みました。この3年間にはCAG, PCI, ペースメーカーなどの手技を含めた循環器内科医としての症例と経験を積み非常に充実した時間を送りました。専門研修を終え、大学でよりサブスペシャリティーを磨きたい、また研究にも携わりたいと考え、医師6年目の春に大学院に入学し、現在大学院3年生です。
循環器内科というと、カテーテル=被爆する、緊急が多くて忙しい、というイメージが強く、女性医師で循環器内科を続けられるのかしらと不安に思っている方もいるかもしれません。しかし、循環器内科、特に大学病院の循環器内科は非常に幅広い世界です。すばやく血行動態を把握し対応する救急医療に携わる一方で、慢性の重症心疾患患者さんと向き合い全人的な医療を提供することも非常に重要な分野です。東大病院には急性疾患、重症心不全、どの分野にもスペシャリストが居て最善の医療が提供できるよう、全力を尽くして治療にあたる環境があります。そしてそこでは女性医師ももちろん、サブスペシャリティーを持って活躍しています。
現在私は大学院生で、検査当番以外は研究に勤しむ毎日です。研究を軸にした大学院生活はこれまでの臨床医の生活とは全く質が違うものですが、疾患を分子メカニズムの視点から勉強すると視野が広がり理解が深まっていくのを実感しています。今後、臨床医として働く場合にも、研究を続けるとしても、研究の世界に一度入ってみることは自分の医療の幅を広げる最良の選択だと思います。臨床で解決できていない問題を研究して臨床へと還元する架け橋となれたら素晴らしいと思いませんか?
東大循環器内科では、臨床と研究と双方で切磋琢磨してよい医療を開拓していく一員になれます。何よりも、ここでは、世界の最先端に接することができ、モチベーションの高い優秀な先生方と出会い、議論し合いながらサイエンスを学ぶことができるのです。
自ら医学を探究、向上発展させたいと考えている方、この素晴らしい環境で共に働きませんか?お待ちしております。
(2013/07 相馬 桂)