心臓リハビリの臨床研究

慢性心不全患者への心臓リハビリテーションに併用する分枝鎖アミノ酸(BCAA)製剤の有効性・安全性を探索する研究についてのお願い

【研究の紹介】
慢性心不全に対して、薬による治療や、心臓リハビリテーションの治療プログラムを行っています。心臓が弱っている慢性心不全の方の多くの人は、心臓の機能のみでなく、運動した時の負荷に耐えられる力(運動耐用能)が弱ってしまっており、これは、筋力や筋肉量の低下(サルコペニア)も原因の一つとされています。
従来行われている、心臓リハビリテーションは、体を動かし筋肉に一定の無理のない範囲の負荷をかけることで、筋力や筋肉量を増加させ、慢性心不全での運動耐用の改善に対して有効な治療法として確立されています。
この研究で、私たちが注目したのは分枝鎖アミノ酸(Branched Chain Amino Acid: BCAA)製剤です。BCAA製剤は1986年に肝硬変・肝不全となってしまった人の腹水や、症状を治療するために保険承認された市販後の薬剤です。この分枝鎖アミノ酸は、私たちの普段の食事の中で主に肉類に多く含まれ、筋肉を作るときに必要なバリン・ロイシン・イソロイシンという3つの必須アミノ酸を含有した薬剤です。
慢性心不全で運動耐用能が低下した方に、この薬剤を使用することで、心臓リハビリテーションの際の筋力や筋肉量が低下した方の、筋力や筋肉量を増加させ、慢性心不全の時の運動耐用能が改善し、息切れや、呼吸困難などの自覚症状が、より回復するのではないかと考えています。
現在、慢性心不全の方に分枝鎖アミノ酸を使うことは保険医療では認められておらず、心臓リハビリテーションに、BCAA製剤を併用した時の、薬の有効性や安全性は不明です。更に、心臓リハビリテーション後の運動耐用能の維持にBCAA製剤を使用した時の、薬の有効性や安全性についても不明です。今回の臨床研究は、そのことを調べるために行っています。


【臨床研究にご参加いただく上での注意点】
・この研究に参加できる方には、年齢や、心機能など、適格性についての条件があります。詳細は心臓リハビリテーション室のスタッフもしくは、下記の連絡先医師にお聞きください。
・この臨床研究では、無作為化比較試験という手法を用いて、研究にご参加いただける方を無作為に群分けし、研究に参加した場合でもBCAA製剤を服用できない可能性があります。
・BCAA製剤を服用する群となった場合の費用負担は研究費より支払われるため患者さんの自己負担はありません。
・これらの注意点を含めて、ご興味のある方には、当院の倫理審査委員会で承認された説明文書を用いて詳しくご説明し、同意していただいた場合にご参加いただくことになります。

【問い合わせ先】
東京大学医学部附属病院 循環器内科
担当 網谷英介 代表 03-3815-5411
東京大学医学部附属病院 循環器内科 臨床研究支援センター 
担当 髙田宗典 代表 03-3815-5411

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